Introduction

当社求人のなかでも人気の高いCXマーケティング戦略部。CXとは"カスタマーエクスペリエンス"の略で顧客体験を指し、顧客満足度・ブランドイメージ向上に向けたさまざまな取組みを行う部署です。今回は、キャリア入社で活躍されているお三方にお話を伺います。

※2024年度に作成した記事です

▼左から、CXマーケティング戦略部の山内さん、安田さん、齊藤さん、採用チームの笹松

これまでの経歴

笹松：今日はよろしくお願いいたします！では最初に、これまでのキャリアについて教えてください。

安田：2020年にキャリア採用で入社しています。新卒ではインターネットやスマートフォン向けゲームを開発・運用する会社に入社しましたが、データを使うことの面白さを感じたため、金融機関向けにデータ分析コンサルティングを提供する会社に転職。ローンの貸出可否を判定する数理モデル（与信モデル）を構築したり、お客さまにおすすめすべき商品をＡＩで判定する仕組みを構築する仕事などに従事しました。様々な金融機関と一緒にお仕事をさせていただくことで、データ分析者として幅広い経験を積むことができました。そして、2020年に三井住友海上に転職し、初配属はビジネスデザイン部にデータサイエンティストとして入社しました。RisTechという当社のお取引先さま向けの分析コンサルティングサービスや社内分析人財育成などに携わったのち、2023年に社内公募制度を活用し、現職に配属になって2年目です。今は、データ分析を活用したマーケティング業務の効率化・高度化を主に担当し、広告効果の測定や損害保険の将来市場規模の予測など、マーケティングテーマでの分析業務を行っています。現在は、自身でも手を動かしながらも、データマーケティングチームで分析を担当しているデータアナリティクスユニットのユニット長としてマネジメントも行っています。

笹松：三井住友海上に転職したのはどうしてですか？

安田：前職で働いていたとき、当社が主催するデータ分析の勉強会に参加する機会がありました。その際に、三井住友海上の事業内容に魅力を感じ、求人募集していることを知り興味を持ちました。なんといっても、データの規模や種類の豊富さが魅力的でしたね。テーブルデータに加え、電話の応対履歴やドラレコなど、扱えるデータの種類が豊富で、分析者としてやりがいがありそうだなと感じました。同時に保険は事故・災害による被害を減らしたり、保険が必要な人に届けられることで、世の中の不幸を減らすことができる公益性の高いビジネスだとも感じていました。データ分析の力で事故を減らせば減らすほど、いいことしかない。契約者だけでなく社会全体に対しても貢献度の高い事業だと思い、入社を決意しました。

齊藤：私は新卒でネット系損害保険会社に入社後、2023年10月に当社へキャリア入社しました。前職では、 UI/UXを通してユーザーのニーズや行動を深く理解し、使いやすさや快適さを追求するHCD（人間中心設計）の知見を活かしながら、自動車・火災・医療保険などの保険領域のウェブサイトや、メール・帳票・動画などを制作してきました。新卒時はマーケティングと聞くと華やかなイメージがありましたが、実際に担当してみると、膨大なデータを地道に分析し、戦略を立てていく泥臭さを感じました。また、一口に「コンテンツづくり」と言っても"誰"に"どの情報"を"どの順番"で提示していけば、お客さまに認知の負担なく・時間のロスなく伝えられるかを考えながら、適切なプロセスを経て設計していく必要があり、驚きました。当社へ入社し、ウェブを使ったマーケティングのスタートダッシュに関わることができたやりがいを感じています。

山内：私は新卒でIT企業に就職し、さまざまなWEBサービスのマーケティング戦略策定、推進、運営に携わりました。その後、人財領域をメインとするIT企業に転職し、既存顧客向けマーケティングチームの立ち上げに参画しました。お客さまアンケートやお問合せデータの分析から、必要なコンテンツを作成し必要なタイミングで届けることで、顧客のロイヤルティ向上を促進してきました。当社に興味を持ったのは、マーケティング業界の知人と情報交換をしていた中で「三井住友海上のマーケティング部門が楽しそう」と聞いたことがきっかけです。今までの経験を活かしつつマーケティングの仕組みづくりにも携わることができるのは楽しそうと思ったこと、学生時代に当社のインターンに参加して人柄の良さを感じていたこともあり、当社に応募、そして2023年に入社をしました。

CXマーケティング戦略部のミッションとは

笹松：CXマーケティング戦略部のミッションを教えてください。

山内：「お客さまのご期待を超える体験提供で関係を深め、選ばれ続ける損保会社を目指す」をミッションに、当社のマーケティングを統括し、WEBサイト構築、TVCM、広告、データ蓄積・分析など、マーケティングに関連するあらゆる機能を集約した部署です。データ分析やリサーチによりお客さま理解を深め、策定した戦略をもとに広告出稿・WEBサイト運営、既存顧客のロイヤルティ向上を各チームで連携して実施しています。また、社員全員がそれぞれの立場で取り巻く市場課題を正しく把握し、マーケティングを活用した課題解決や新しい価値創出ができるよう、他部署や海外グループに対するマーケティング支援、社内のマーケティング人財育成にも取り組んでいます。

笹松：データマーケティングチームのミッション、業務内容を教えてください。

安田：データを活用してマーケティングの意思決定をサポートするのがミッションですね。当部が所管するマーケティングの各機能をデータドリブンに進められるように、データ分析やマーケティングリサーチを活用しています。チームのなかには2つユニットがあり、私はデータアナリティクスユニットに属しています。ざっくりいうと、データサイエンティストで構成されているユニットで、データ分析を活用することでいろいろなマーケティング機能を支えていくことが役割となります。

データ分析の大きな機能として「定量化」があります。例えば、CMを1本出したときに何人の人が興味を持って、結果として何人の人が保険加入してくれたかや、1年後5年後に自動車保険の市場がどのくらいの大きさになるかなど、マーケティング業務において知りたい数値を過去データから予測するモデルを作っています。別の機能としては、「要因分析」があります。こちらは未来を予測するのではなく、例えば、お客さまアンケートにおいて、満足度が下がった際に、何が主要因なのかを見極めるための分析です。お客さま満足度を上げるために、すべての体験を同時に改善することは難しいので、要因分析で改善する体験の優先度をつけ、意思決定のサポートをしていきます。

笹松：「未来予測」をすることはかなりハードルが高そうですが、どのような手法で行っているんですか？

安田：未来を予測するためには、過去データからトレンドを見たり、先行指標を探したりすることが重要だと考えています。例えば、自動車保険の将来動向を予測するためには、自動車の生産台数や他社動向、景気指標などを確認し、将来に対する一定の仮説を立てながら、未来を予測する式を作っていきます。

難しいのは、このデータを使えばうまく当たるということは予めわかっておらず、損保業界はこういうメカニズムで契約数が決まっているから、このデータを取ってこないといけない、というように、業界に関する知識（ドメイン知識）が必要になってきます。データ分析コンテストなどではあらかじめ材料（データ）が用意されていることもありますが、当社のような事業会社で分析をする場合は、ドメイン知識を活用して材料集めから行っていく必要があります。そのため、目的に対してどういうものが関係していそうか、有識者へのヒアリング等も行いながら、データを集めていきます。データサイエンスの技術とビジネススキルの両方が求められるのが、やりがいを感じる部分かなと思います。

笹松：ありがとうございます。山内さんは、同じくデータマーケティングチームですが、もう一つのユニットに在籍されていますね。どんなことをミッションとしてお仕事をされているんですか？

山内：マーケティングリサーチユニットでは、「お客さまや市場のニーズ・動向を調査することで、販売戦略や意思決定に関与し、当社ビジネスの成長に貢献する」をミッションに、お客さまアンケートや市場調査を実施しています。そのほか、他部署のリサーチ支援等も行っています。社内でも実績が広まり、最近は他部署からの依頼数も増えてきました。まだ販売していない検討中の商品が、お客さまにとって本当に魅力があるのかを調査することもあります。「マーケティングリサーチ」が正しい意思決定の一助となるよう、日頃業務を行っています。

笹松：同じチームでも業務内容は大きく違うんですね。齊藤さんは、チームが異なりCXアドクリエーションチームにいらっしゃいますが、どのようなミッションをお持ちなんですか？

齊藤：私は、CXアドクリエーションチームのウェブマーケティングユニットに所属しています。主に担当しているのは、オフィシャルサイトの改善です。

お客さまによって、当社のオフィシャルサイトに求めていることは異なります。今は、様々な属性の方がスマートフォンで気軽にサーチできる時代です。新規で訪れてくれる方は知らない情報を調べるために来てくれたのかもしれませんし、既契約者の方は何か手続きをしに来てくれたのかもしれません。お客さまが能動的にお手元のデバイスを通して自身の知りたい情報を検索し、手軽に手続きできる環境を求めている時代なので、オフィシャルサイトもその状況を前提にしたコンテンツや機能を求められています。

また、デジタルの世界だからこそ、お客さまのニーズをリアルタイムで定量的に数字としてとれるという面白みがあります。現在、目標としているのは、オフィシャルサイトを窓口として代理店へと送客した件数で、その数字を上げるためにどのような指標をモニタリングしていけばよいか、またその各指標をどのようにしたら上げることができるかを、Google AnalyticsやSearch Console、その他、様々なデジタルマーケティングツールを用いながら分析し、戦略を立て、実行しています。ですので、扱う施策としてはオフィシャルサイト集客増加のためのSEO施策、WEB接客施策によるパーソナライズ化施策、またフォーム完了率改善のためのEFO施策と幅広くPDCAを回しております。

私のユニットでは、オフィシャルサイト施策以外にもWEB広告周りを扱うメンバーもおり、ディスプレイ広告・リスティング広告を通して、デジタル上でどのように当社を認知させ、集客していくかも戦略的に施策を立て、実行しています。

笹松：遷移率など、全部数字で取れてしまうWEB広告だからこその大変さがありますね。

職場の雰囲気と仕事の進め方

笹松：では働く環境について教えてください。

安田：1チーム15-20名程度で構成され、部署全体で70名ほどですね。時間に対して柔軟で、かなり働きやすい環境です。部のなかで子育てしている方も多く、朝子どもを送ってから出社する方もいますし、家族の体調不良などの事情に応じてテレワークに切り替えるなど、それぞれがパフォーマンスを最大化する働き方をしています。雰囲気も上下関係がほとんどなく、全員「さん」付けで呼びますし、それぞれのメンバーが専門性を活かして働いています。

山内：当部ではニックネーム呼びをする文化があり、新しく入ってこられる方にはよく驚かれています。ニックネーム呼びをすることによって、コミュニケーションがしやすくなっているように思います。

笹松：一番入社して浅いのは齊藤さんですが、馴染むまでにどのくらいかかりましたか？

齊藤：3日後には馴染めていました。質問しても嫌な顔をされることなく、誰に聞いても優しかったです。今でも相談しやすい雰囲気で、助かっていますね。

笹松：それぞれのユニットでのプロジェクトの進め方を教えてください。

安田：ユニット単位で進め方は違ってくるのですが、私のいるデータアナリティクスユニットでは、年度始めに一年間の計画をユニット内全員で議論して決めています。アサインについては、それぞれの希望や身に着けたいスキルと各プロジェクトのスケジュールが最大限マッチするよう、定期的な1on1を活用しながら調整しています。分析を開始して施策に展開するまでがひとつのプロジェクトとなりますが、各プロジェクトごとにリーダーを定めており、ユニット長である私が定期的な進捗確認やアドバイスはするものの、基本的には各プロジェクトはリーダーの裁量で進めていただいています。

別途、部全体の横断業務もあるのですが、こちらは手挙げのこともあれば、各チームからメンバーを出して進めることもあります。各プロジェクト単位で動くことが多く、2-3個プロジェクトに参画している方が多いですね。

山内：私が属するマーケティングリサーチユニットでは、ユニット長やユニットのメンバー、担当部署の関係者と相談しながら進めていくことが多いですね。例えば、市場調査は担当部署含めて目的をすり合わせて実施、そして分析結果や考察に対してユニット内で意見をもらいブラッシュアップした上で、担当部署に共有・議論して商品改善やマーケティング戦略策定に活用いただいています。

齊藤：まず数でいうと、オフィシャルサイトからの送客数・成約数を求められています。そこを達成するための変数に対して、取るべき戦略を策定し、施策を実行していますが、デジタルマーケでは取れる情報が多いんです。データからの分析を通して戦略を立てて、お客さまが求めているページを設計するというプロセスを取るのですが、どうしても一人では物量的にできません。なので、メンバーと一緒にワークショップ形式でわいわい言いながら、楽しくコンテンツ制作できるように業務を工夫しています。自分の案件をリリースしたら、その結果がすぐに数字としてあらわれる、とても楽しい領域だと思っています。

笹松：各チーム・ユニットごとにカラーがあっていいですね！では、損保のマーケティングだからこそのやりがいを教えてください。

山内：当社は、マーケティングの視点を積極的に取り入れたのが最近のことなので、マーケティングの型が完成しているわけではありません。そのため、正解がない中手探りで議論しながら業務を行っていくことはやりがいを感じます。また、損害保険は一般的な商品と異なり日常的に考えられるものではなく、必要となったタイミングでニーズが生まれる商品です。だからこそ、損害保険が必要となったときに「あっ、三井住友海上があったな」と思い出してもらえるよう、どのようなタイミングでどのような価値をどのように提供しないといけないか、と考えることはやりがいを感じますね。

齊藤：保険は「こういう事故があった際に、いくら保険金をお支払いします」というルールが商品です。お客さまからすると、契約締結した際に「安心を買った」と思ってくださっているはずです。この「安心」を確固たるものにするためにも、すべての当社とお客さまとのタッチポイントでご満足いただく必要があると思っています。その中でオフィシャルサイトに求められていることとしては、認知の負荷なく・時間のロスなく、情報収集や操作ができることだと考えています。その要望を満たすためUI/UXやHCD（人間中心設計）などの専門知見から示唆をひねり出しながら施策を実行し、数字を見ながらオフィシャルサイトを通じてお客さまとコミュニケーションをとれることがやりがいだと思っています。

求める人物像・スキル

笹松：CXマーケティング戦略部を目指す方に求められるスキル、業務経験を教えてください。

齊藤：マーケティングのスキルは刻々と変わっていくので、何に対しても前のめりになってインプット・アウトプットすることができる人が向いていると思います。また、マーケティング部門がなかった当社で、社内に私たちがやっていきたいことを示すためには、まず自身で行動して、成果を見せ、その施策の意義を小さなことでも示していき、共感を得ることが重要かなと思います。どんな形であれ、一歩踏み出すことのできる方が向いている仕事だと思いますね。

山内：マーケティングリサーチユニットでは、市場調査だけでなくお客さまアンケートの運用や分析も担っているため、リサーチの実務経験だけでなく、自社の顧客調査や分析経験があると良いと思います。損保知識や経験はあるに越したことはないですが、当部では未経験の人も多いです。ただ、入社してから知識を身に着ける努力は必要だと感じています。また、仕組み化されていない業務が多いので、そのような環境を楽しめる人には向いていると思います。

安田：マーケティングにおいては、いろいろな人・事象を対象にするので、興味の範囲が幅広いとフィットしやすいと思います。もうひとつ、俯瞰的視点と、近くを見る視点の両方を行き来できる人がよいですね。ひとりの人をよく観察する視点と全体を見渡せる視点を備えた方が向いていると思います。

笹松：ご自身の業務を通じての今後の目標を教えてください。

山内：リサーチ業務を通して社内の関係者とともにお客さまの理解を深めることで、当社の顧客体験向上施策が推進しやすいように努めたいです。

安田：データの力を使って、当社の顧客体験が大きく改善することを目指しています。目には見えないけれど「最近三井住友海上ってイケてるよね」って広まって好循環が生まれるといいなと思っています。

齊藤：保険をわかりやすく、お客さまに認知の負荷なく情報をおとせるようになると三井住友海上のイメージアップにつながると思っています。わかりやすいコンテンツを作るために、UI/UXやHCD(人間中心設計)を活用して、三井住友海上の社員全員がマーケティング視点を持てるような組織にしていきたいと思います。

笹松：たくさん教えていただき、ありがとうございました！では最後に、現在当社を検討いただいている候補者のみなさまにメッセージをお願いします！

齊藤：思いとどまっていても行動は起こせないので、もし当社に興味があれば、一歩を踏み出して応募してみてほしいなと思います。また、私たちも勇気を出して一歩踏み出せる方を求めていますので、ぜひご応募をお待ちしています！

安田：損保業界は大きな転換期にあります。お客さま本位で事業を考え、顧客体験を改善していくことは、今よりももっと大事になると言われており、ここから変化をしていく業界なので面白いはずです。興味がある方はぜひ、ご応募ください！

山内：入社してみて、新卒・キャリア問わず多様なバックグラウンドを持つ優秀な方たちと働けるのも、魅力の一つだと感じています。私は積極的に転職活動をしていたわけではなく、知人から当部が楽しそう、と教えてもらったことをきっかけに興味を持ち、ご縁があり入社しました。もし少しでも興味を持っていただけたら、今すぐの転職を考えていなくてもぜひご応募いただければと思います。

編集後記

華々しく見えるマーケティングの世界ですが、その裏で丁寧なデータ分析や何度もPDCAを回しながら堅実に業務を遂行されているお話が印象的でした。実は、本オウンドメディア運用開始にあたっても、CXマーケ部のみなさんのお力添えをいただいて出来上がっているんです。「三井住友海上のファン」を一人でも多く増やすべく、当社のマーケティングの世界へ飛び込んできてくださる方を大歓迎しています！

CDP利活用の推進、実行ポジション【保険業界未経験可】～CDPを活用した損害保険での新たな顧客体験を創出～|三井住友海上火災保険株式会社

https://job.axol.jp/hy/c/ms-ins/job/detail/cGrkDH85Yx0o-

【CXマーケティング部アドクリエーションチーム】商品マーケティング戦略実現のための総合クリエイティブマネジメント|三井住友海上火災保険株式会社

https://job.axol.jp/hy/c/ms-ins/job/detail/0NriDTaxyUzP-

【CXマーケティング戦略部データマーケティングチーム】データサイエンティスト【保険業界未経験可】～データ分析で経営課題を解決～|三井住友海上火災保険株式会社

https://job.axol.jp/hy/c/ms-ins/job/detail/cZVj3ZK20n3t-

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